伊東制作所ブログ

ハッとしたものごとを書き残したい衝動


【かんたん比較】DTMを始めるならDAWはどれにする?

【2016年10月21日追記 最新版のDAW比較をこちらに掲載しました

パソコンで音楽を作るDTM(デスクトップミュージック)において、欠かせないのがDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)と呼ばれる録音/編集/ミキシングができるソフト。このDAWもパソコンも、昔と比べて高性能かつ低価格となったので誰でも始めやすくなりました。

しかしDAWが各社からいくつも発売されており、それぞれ個性があるので、どれを選んでいいかわからないのも事実。
そこであえて4つの基準に絞って比較をしてみました。
※以下は主観や調査時点での情報を含みますので、正確な最新情報は必ず各社ウェブサイトなどでもご確認ください

まずは代表的なDAWについて

・Pro Tools
昔からプロフェッショナルなスタジオで導入されているという意味で、ザ・業界標準です。2015年は「12」がリリース。
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PT_UI

・Cubase
おそらく国内ではシェア1位ではないでしょうか。操作、特にMIDI周りがPro Toolsより分かりやすい。後述するVST規格の元祖。
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cubase

・Digital Performer
公式サイトの「コンピューターミュージックの歴史そのもの」の一文のとおり、メーカーであるMOTU(マークオブザユニコーン)とともに老舗的存在。それ故に、キャリアのあるプロ/セミプロユーザーが使っている印象もあります。Mac専用でしたが近年Windowsに対応し、最新版でもVSTに対応するなど、汎用性を高めていますね。2015年はついに最新版の「9」が登場。
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dp

・Live
直感的な操作やループ素材の扱いやすさがウリ。今はどのDAWも画面がオシャレになりましたが、フラットデザインを当初から採用するなど、その先駆け。ダンスミュージック系のトラックメイカーがよく使うという定説があります。
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live-session

・Studio One
他のDAWより後発だけあって、インターフェースやCDマスターを作るマスタリングツールなどが様々な点で練られている。僕もこれを前述のPro Toolsと併用中です。
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S1

・SONAR
Windows専用。RolandやTASCAMのオーディオインターフェースによくバンドルされている。※ただし、現時点ではローランドのバンドルはLiveの無料版に切り替わった模様。
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sonar

・Logic Pro
Mac専用。なので、PCとの相性をあまり気にする必要がなく動作の安定性が期待できる。機能はほぼ同等にもかかわらず他のDAWより圧倒的に安い。フル機能版で2万円前後。
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logicpro

これだけあれば、どれを選んでいいか迷って当然ですね。

基準1:無料のエントリー版があるか

それぞれ操作方法やインターフェース、突き詰めると音質にも個性があります。そこでまずはオーディオインターフェースなどの機材などにバンドル、もしくは各サイトでダウンロードできる無料のエントリー版をインストールして自分に合うか試してみましょう。機能に制限があるものの、競争が激化しているからかどれもクオリティが高く、ある程度のレベルまでの作業なら十分できますよ。
なお、デモ版(フル機能が使えるけど使用日数が限定)だと、これからDAWを始める状態の方だと色々検証する前にあっという間に期限切れになりそうなので、下記ではカウントに入れていません。
<結果>
○ Pro Tools(2015.6.23追記 無料版「first」ダウンロード開始)
○ Cubase
× Digital Performer
○ Live
○ Studio One(2015.10.23追記 トラック数無制限の無料版「Prime」は試す価値あり)
○ SONAR
× Logic Pro

基準2:VSTに対応しているか

VSTというのは各DAW上で使うプラグイン(エフェクターや、バーチャルな楽器など)の規格。このプラグインは他にもRTAS/AAX/AUなど様々な規格があるのですが、なんといっても一番数が多く、膨大なフリーウェアも配布されているのがVST。したがって、これが使えるとグッとお得です。
<結果>
× Pro Tools
○ Cubase
○ Digital Performer
○ Live
○ Studio One
○ SONAR
× Logic Pro
※厳密には「×」のDAWも使う方法はありますが、ネイティブ対応しているかどうか、という基準で。また○でもバージョンによって使えないものがあります。

基準3:Windows、Mac両方使えるか

将来的にメインマシンをWindowsからMacに乗り換えたり、その逆をすることもあると思います。そんな時どちらかのOSにしか対応していないと、辛いですね。Logic Proを集中攻撃してるような意図はまったくありませんが、以下のような結果に。
<結果>
○ Pro Tools
○ Cubase
○ Digital Performer
○ Live
○ Studio One
× SONAR
× Logic Pro

基準4:ボーカロイドと親和性が高いか

ここだけちょっと特殊な基準です。でも、これからDAWを始める人で初音ミクなどのボーカロイドを使いこなしたいという方は多いはず。
また、本格的に使わなくても、たとえば歌い手さんにイメージを伝えたい時にチャチャッとボカロで打ち込んで渡すと、すごく楽です。
Cubaseは「VOCALOID Editor for Cubase」というすばらしくボカロが扱いやすいソフトがあり、Studio Oneも専用のボーカロイドエディター「ピアプロスタジオ」とバンドルされている製品があるくらいなのでこの2つは飛び抜けていると言えるでしょう。
<結果>
× Pro Tools
○ Cubase
× Digital Performer
○ Live
○ Studio One
× SONAR
× Logic Pro

まとめ

表にまとめてみるとこうなりました。
DAWcompare

あくまでこの基準だと、フルマークはCubaseStudio Oneになりましたね。余談ですが、Studio OneはCubaseの元開発者が作ったらしいです。

どのDAWもそれぞれ第一線で活躍するプロユーザーがいますし、それぞれのDAWに愛着のある方から「なに言ってんだお前」的な異論はあると思います・・・
そういう意味で、絶対的にコレ!というものは実はありません。
僕自身、Pro Toolsを8年愛用しており(その前はDigital Performer)、その理由は上記にはない基準、つまり仕事上の互換性だったり音の「好み」だったりします。
また、フォローするわけではなく、全滅となったLogicもすごくいいDAWです。Appleらしく見た目もカッコイイ(やる気に関わるので超重要)し、操作も解りやすい。しかも安い。Macをずっと使うつもりでボカロには興味が無い、という人ならバッチリだと思います。

その他、 上記とはやや異質のため比較に入れませんでしたが、FL STUDIOというダンス/クラブミュージック制作において評判の良いDAWもあります↓

というわけで、本稿はあくまで「DAWの違いがまったくわからん」「何を基準にしたらいいかさっぱりわからん」という方が検討する最初の一歩としてご覧ください。

【2016年10月21日追記 最新版のDAW比較をこちらに掲載しました

そして、そんな私がPro Toolsとボーカロイド(初音ミク)を駆使して音楽を担当したCMがこちら▼
オタ芸篇~この感覚が、Xperia™~

Windowsで作成したボカロの音声データをMacのPro Toolsに移して作業というちょっとややこしいことをして作りました・・・

このエントリーを書いた人

伊東宏之(伊東制作所):Webディレクター/CM音楽作家。
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※各DAWのインターフェース画像は各公式サイトからの引用です。


PROFILE

Hiroyuki Ito

ウェブディレクター/サウンドクリエイター。個人事業としての伊東制作所(当サイト)を経てシララ株式会社を設立。

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