伊東制作所ブログ

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DTM最新比較!おススメDAW10選

過去のエントリー「【かんたん比較】DTMを始めるならDAWはどれにする?」の情報が少し古くなってきましたので、これを補完するために、少し異なる視点と最新情報でDAW比較をしてみます。

dtm_musician

「そもそもDTMやDAWって何?」という方のために、ざっくりした説明

・DTM(Desk Top Music):パソコンで音楽を作ること。

・DAW(Digital Audio Workstation ):DTMを実施するためのパソコンソフト。パソコン内でレコーディングから音声編集・アレンジ、ミックスダウン(たくさんの音のバランスを取り1つの音声ファイルにまとめること)までの作業が出来る。読み方は「ディーエーダブリュー」が正しいみたいですが、日本では「ダウ」と言われることも多い。

また、今回、想定したユーザーは下記のような方です。
・これからDTM/DAWを始める方で、やるからにはわりと本気な方
・初めてDAWの乗り換えをしようと考えている方

10種類の代表的なDAW

選択肢となる、代表的なDAWをご紹介しましょう。

・Pro Tools(読み:プロツールス)
プロ用スタジオ御用達の業界標準でまさにDAWの代名詞的な存在。(海外ではDAWのことをズバリPro Toolsと言ったりもするらしい)
個人的な感想ですが、デフォルトで入っているプラグインの質も秀でている。
アビッドテクノロジー社製。
Pro Tools公式サイト

・Cubase(読み:キューベース)
DTM界で国内シェアNo.1ではないかと思われる。そういう意味で安心感があり、これを選んで後悔することはないでしょう。
スタインバーグ社製。
Cubase公式サイト

・Studio One(読み:スタジオワン
メジャーなDAWのなかでは後発。しかし、その洗練されたインターフェースや機能が評判となり、ぐんぐん勢力をのばしている模様。
プリソーナス社製。
Studio One公式サイト

・Digital Performer(読み:デジタルパフォーマー)
老舗のDAWとして根強い支持。伝統的にMIDIデータの打ち込みに強い。
マークオブザユニコーン社製。
Digital Performer公式サイト

・Logic(読み:ロジック)
Mac専用。それゆえ動作安定が期待はできる(不具合報告もありますが)。
Digital Performerと並ぶ、DAW界の老舗的存在で、やはりこちらもMIDIの打ち込みしやすさに定評。ループ素材も充実。
アップル社製。
Logic公式サイト

・GarageBand(読み:ガレージバンド)
iOSとMac専用の音楽作成ソフト。これだけはちょっと例外で、長い目で見るとおススメしません。
もちろん「音楽知識はないけど、iPadやMacで簡単に音楽をやりたい!」という場合に最強のツールだとおもいます。実は私もちょくちょく遊びでいじって楽しんでいます。
ただ、音を作りこむことができず機能的な限界にすぐたどり着いてしまうため、あるていどしっかりやるには結局ほかのDAWに移行することになり、操作を覚えるのが二度手間になってしまうのです。
そもそも価格がほかと比べて10分の1以下ですし、求められるものが違うので、同じ評価軸には並べられないですね。
アップル社製。
GarageBand公式サイト

・SONAR(読み:ソナー)
Windows専用。(悪い意味ではなく)際立った特徴はなし。
シンセサイザーやオーディオインターフェースなどによく無料版がバンドルされていたため、そこからそのまま有償版に移行しているユーザーが多いのではないか、と推測。
対応できるサンプリングレートが384kHzと高い点が今っぽい。
タスカム社製。
SONAR公式サイト

・ABILITY(読み:アビリティ)
Windows専用。国産DAW。もともと初心者ユーザーにもなじみやすい「Singer Song Writer」というDAWがあったのですが、その進化系です。
国産ならではの日本語表示も特徴。
ただ、ABILTYにさわった個人的な印象やAmazonレビューを見ている限りでは、他をさしおいて特に積極的に選ばなくてもよいのでは・・・という感はあります。
インターネット社製。
ABILITY公式サイト

・FL Studio(読み:エフエルスタジオ)
エレクトロミュージックの制作シーンで熱い支持。
ほかのDAWと操作系がだいぶ異なるため、慣れるとかなり良い半面、乗り換え時はちょっと大変そう。
「Lifetime free update」という制度があり、一度所定の費用をはらえば、生涯無料アップグレードできるという”神制度”あり。
イメージライン社製。
FL Studio公式サイト

・Live(読み:ライブ)
こちらもFL Studio同様、ダンス系に強いため、DJなどのトラックメイカーから特に人気の模様。
専用のかっちょいいグリッドコントローラーなんかもあって、名前の通り、即興的な操作やDJプレイとの連係機能が強い。
エイブルトン社製。
Live公式サイト

こうして並べますと隔世の感があり、今どきのDAWはどれも完成度が高いものばかりだと実感します。
しかし、それゆえ「結局どれにすればいいのかわからん!」というジレンマに陥りやすいので、私の主観的なポイントで絞り込んでいきます。

ポイント1:汎用性(Win/Mac両対応で、かつVST対応のもの)

私はこの汎用性という点を重要な要素だと思っております。
まずは、WindowsとMacに両方対応しているかどうか。
というのもパソコンのOSを乗り換えた時に、DAWが対応していないとデータが引き継げなくて大げさに言うとDTMライフが終了、となってしまうからです。
この点でクリアするのは、
・Pro Tools
・Cubase
・Studio One
・Digital Performer
・FL Studio
・Live

となります。

そして、もう一つ忘れてはならないのが、プラグイン規格「VST」に対応していること。
このプラグインというのは、各DAWに追加できる音源やエフェクターを指します。
各DAWにデフォルトで入っているプラグインでは飽き足らなくなり、多くのDTMミュージシャンは外部のプラグインをつかいだします。
そして、このプラグイン規格でもっともメジャーなものがVSTです。
しかもVSTには無償配布されているものも多数あるので、使えないと悔しい思いをすることがおおいはず。
というわけで、Win/Mac両対応でなおかつVSTに対応しているものに絞り込むと、こうなります。
・Cubase
・Studio One
・Digital Performer
・FL Studio
・Live

ポイント2:お財布へのやさしさ

購入時やアップグレード時にお財布を締め付けるのがDAWの価格。
国内で買える通常版で比較してみましょう。
・Cubase 53,460円
・Studio One 41,632円
・Digital Performer 70,200円
・FL Studio 25,920円
・Live 94,800円

※価格は調査時点でのAmazon価格。

時期によって変動があるはずですが、それにしてもなかなかの価格差があるとわかります。
安さで突出しているのがFL Studio(※1)。
そうなると同じダンスミュージック系のLiveはちょっと分が悪いですね。
Digtal Performerも個人的には好きなのですが7万円オーバーですし、ちょっと玄人向きなので、断腸の思いで外す。
となると残るのは
・Cubase
・Studio One
・FL Studio

になりました。
(※1)海外の公式サイトには日本円換算で7万円ほどする「All Plugins Bundle」というダウンロード購入の最上級エディションもあり。ただ、通常は上記の「Signature」エディションの選択になると思われる。

ポイント3:最後はジャンルで選ぶ

・Cubase
・Studio One
・FL Studio

という3択で検討するわけですが、エレクトロ、ダンスミュージック系に特化して曲を作りたい方はFL Studioに決めちゃっていいのではないでしょうか。
お値段が安めなぶん、浮いたお金をオーディオインターフェースやモニタースピーカーのランクアップに注ぐのは賢い手だと思います。
そう、DAW以外にもDTMは周辺機器にそれなりのものを揃えたほうが楽曲クオリティの向上にも直結するのです。

ジャンルレスで作りたい方は、CubaseかStudio Oneになりますね。
実はこの2つのソフトは操作感が結構近いです。
というのもCubaseの開発陣がスピンアウトしてStudio Oneを開発したという経緯があるためです。
国内シェアではCubaseのほうが大きいので、ノウハウや困ったときのサポート情報が拾いやすいのはCubaseでしょう。

それに対し後発ゆえの洗練された新しい機能、動作の軽量さをとるとStudio Oneが良いかもしれません。
Studio One開発者インタビューでは「歴史が浅いからこそ古い製品のプログラミングに縛られず新開発できる(だから軽量にもできる)」という趣旨の発言がありました。
なかなか説得力があります。
▼そのインタビュー記事▼
製品開発ストーリー #9:PreSonus Studio One 3 〜 大幅な進化を遂げた新世代DAWソフトウェア 〜
http://icon.jp/archives/10535

なお、CubaseもStudio Oneも、それぞれ無料版か一番安いバージョンから導入して、気に入ったらアップグレードしていくという方式が手堅いとおもいます。

とはいえ「DAW愛」があれば、たぶんどーにかなる

混ぜ返したいわけではありませんが、今回、早々に選択肢から漏らしてしまったPro ToolsやLogicを選んだとしてもおそらく後悔はしないでしょう。
それぞれの特長や他にはない機能面での魅力があり、使ううちになぜか自分のDAWに妙な愛着がわいていくのをきっと感じるはず。
いつしか「DAW愛」が芽生えて、あばたもえくぼのような状態になってしまうわけです。

ただ、最初の一歩としては、なにかしらの指針がないと選択そのものができませんので、今回のような基準を設定してみました。
ご参考になれば幸いです。


PROFILE

Hiroyuki Ito

ウェブディレクター/サウンドクリエイター。個人事業としての伊東制作所(当サイト)を経てシララ株式会社を設立。

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